ー各都道府県ごとに異なる最低賃金は時給で決まっている。時給換算の計算方法も要チェック!ー
正社員、アルバイト、パート等の雇用形態に関わらず、各都道府県ごとに最低賃金が定められています。近年はテレビのニュースにもとりあげられるほど、賃金上昇の幅が大きくなってきています。自社は大丈夫かチェックしてみましょう。
「“最低賃金チェック”はなぜ必要?」
- 毎年秋(10月~11月頃)に改定・発効されるため、直前〜直後は「知らないうちに改定されていた」が起きがち。発効日は都道府県ごとに異なります。厚生労働省の全国一覧・発効日を確認しよう。地域別最低賃金の全国一覧はこちら→厚生労働省
- 2025年度(令和7年度)も大幅な引上げがあり、例えば東京都は1,163円→1,226円に。時給額の再点検が必須です。
基本事項(法的根拠)
- 最低賃金制度は最低賃金法に基づき、使用者は最低賃金額以上を支払う義務があります。地域別と特定(産業別)があり、重なる場合は高い方を適用することになります。制度の概要はこちら→厚生労働省
- 対象労働者は、正社員・パート・アルバイト・嘱託など呼称や雇用形態を問わず、都道府県内の事業場で働くすべての労働者に適用されます。最低賃金の適用される労働者の範囲を確認するのはこちら→厚生労働省
- 派遣労働者は、派遣先の事業場に適用される最低賃金が基準となります。
- 【要確認!】確認のしかた(算入・除外):最低賃金の確認は「時間給」で行います。割増賃金・通勤手当・家族手当・精皆勤手当などは原則、最低賃金の比較から除外します。制度の概要から確認しよう→厚生労働省
計算は「必ず時給換算」で確認しましょう!
厚生労働省の基準に沿った換算式は次のとおり。就業規則の所定労働時間(休憩除く)で計算します。最低賃金額以上かどうか確認する計算方法詳細はこちら→厚生労働省
- 時給制
時給 ≧ 最低賃金(時間額)
- 日給制
日給 ÷ 1日の所定労働時間 ≧ 最低賃金(時間額)
※業種によって特定(産業別)最低賃金に日額が定められている場合は日額で比較。→厚生労働省
- 月給制
月給 ÷ 1か月平均所定労働時間 ≧ 最低賃金(時間額)
※1か月平均所定労働時間の一例:
(年間所定労働日数 × 1日の所定労働時間) ÷ 12 = 1か月平均所定労働時間(省内例示に準拠)。→厚生労働省
東京都の例(2025年10月3日発効・時間額1,226円)
- 月給制・研究補助:月210,000円、年間所定労働日数240日、1日8時間
- 1か月平均所定労働時間 = (240×8)÷12 = 160時間
- 時給換算 = 210,000 ÷ 160 = 1,312.5円 → 基準クリア(1,226円以上)
※通勤手当や割増賃金は比較から除外して計算します。
間違えやすいポイント
- “固定残業代”を入れてクリア判定にしてしまう
固定残業代に含まれる割増部分は比較に算入できません。基本給相当だけで基準を満たしているかを確認。
- 通勤手当や皆勤手当で埋め合わせ
除外対象なので、時給換算の分母・分子に混ぜない。
- 所定労働時間の認定ミス
休憩時間は除きます。年間所定労働日数×1日所定労働時間で平均時間を計算。
- 都道府県またぎの運用
勤務地(事業場)のある都道府県の額で比較。リモートや派遣の扱いは個別に要確認(派遣は派遣先が基準)。
- 発効日を見落とす
都道府県ごとに発効日が違うため、10月1日固定ではありません。全国一覧で必ず確認。地域別最低賃金の全国一覧はこちら→厚生労働省
どこを見ればいい?(公的情報はココ)
- 全国の地域別最低賃金・発効日一覧(厚生労働省):最新の都道府県別金額と発効日はこちら→厚生労働省
- 計算の公式・算入除外の考え方:月給・日給の時給換算式や除外項目の解説ページはこちら→厚生労働省
最低賃金チェックのミニ手順(5分で確認)
- 勤務地の都道府県と発効日を特定(研究所・本社・派遣先など)。
- 就業規則の所定労働時間(年間日数・1日時間)を確認。
- 賃金項目を仕分け(基本給等 vs. 割増賃金・通勤手当など除外項目)。
- 時給換算して最低賃金(時間額)と比較。
- 派遣・兼務・複数拠点は個別に再点検(派遣は派遣先基準)。
まとめ
- 2025年度は引上げ幅が大きく、東京都は1,226円(10/3発効)。月給・日給を含め必ず“時給換算”で比較し、除外項目に注意しましょう。
- 毎年秋の定期イベントとして、発効日前に年次チェック体制を整えるのが、創業期のガバナンス強化につながります。
本記事は一般的な情報提供です。具体的な取扱いは厚生労働省のホームページを確認する、又は所轄の労働局・労基署や専門家にご相談ください。
リバネスキャピタルの経営管理支援(3つの主なサービス)
- 経理・労務支援:日々の記帳から給与計算、労務オペ設計まで伴走
- 給与・評価制度設計:ビジョンとカルチャーを反映した等級・評価・制度設計
- 補助金・助成金事務の伴走:証憑類の確認から経理書類の実績報告までサポート
会社設立直後の「まず何から?」というご相談から、賃金テーブル見直し・給与計算・経理会計まで幅広く支援します。小さなご質問でもお気軽にお問い合わせください。